一周忌のお供え物
一周忌は、葬儀・初七日からはじまる「人が亡くなった後の法事」が一段落する最後の法要です。いわゆる「忌明け」は四十九日法要になりますが、多くの人が葬儀からはじまった一連の法事が終わったことを実感するのが一周忌の法要ではないでしょうか。
服装も、一周忌を期に切り替わります。遺族の方は三回忌までは喪服で、というところが多いですが、一般参列者は一周忌からは略礼服か地味なスーツなどで来てもよい、とされています。
これまでの法事とは違い、一周忌からはこの後三回忌、七回忌など折に触れて行っていく「周年供養」の一環となりますから、参列者やご遺族もあまり構えなくてよくなるものです。お供えも、より気軽に用意できるものが主となります。
ご遺族側は、引き出物を用意します。熨斗紙には、「粗供養」「志」などと書きます。これをどう書くかは、地方の風習などによって異なるので、年上の親戚の方などに聞きましょう。薄墨を使わず、黒いはっきりした墨で書きます。水引は結び切りのもの(端が丸くなっていないもの)で、黒白や銀一色などの色味のものを使います。
引き出物の品としては、石けんや洗剤、お茶、お菓子、海苔などの日常的に使えるいわゆる「消えもの」がよいとされています。お皿や茶器などのあとに残るものは避けましょう。
法要を行っていただくお坊様には、お布施をお渡しします。お布施の相場はいろいろありますので、率直にお寺に問い合わせるのが一番です。表書きには、「御布施」「御経料」などと書き、施主の名前も書きましょう。本来であれば半紙で包んだ上で、奉書紙で包むのですが、白い封筒でも結構です。郵便番号欄がなく、一重になっているものを選びましょう。また交通費として、お車代をお渡しします。こちらも同様に一重の白封筒に「お車代」と書きましょう。法要後に会食がある場合はそちらにお招きし、お坊様が出席されない場合には「御膳料」を包みます。
お布施、お車代、御膳料はほうようが終わってお坊様がお帰りになる際にお渡しします。直接手渡しではなく、小さなお盆に載せて差し出します。
参列者側は、お香典を用意します。故人と血縁関係がある血族、親族の場合はおよそ一万円から三万円。夫婦で出席する場合は二万円から五万円程度でしょうか。「孫一同」などとして取りまとめる場合もあります。知人や友人、仕事関係なら五千円から一万円。大変お世話になった、という場合であれば一万円から三万円程度がよいとされます。しかし一般に、一周忌にはごく親しい人だけが参列しますから、知人や友人が参列する場合はあまりありません。のし袋には「御佛前」「御供物料」「御香料」などと書きます。水引は黒白または銀の結び切りのものを用意します。表書きを書く墨は薄墨ではなく、黒い墨を使います。
お香典を入れたのし袋は、袱紗に包んで持参しましょう。最近では通常の正方形のものだけでなく、袋状になっていて包む手間がいらないものもあります。
一周忌が過ぎると、ようやく「法要ラッシュ」も終わりです。日々お仏壇やお墓にお参りする中で故人と向き合い、思い出を確かめながら毎日を暮らしていきましょう。大切な家族を亡くすのはほんとうに悲しいことですが、いつまでもその悲しみに沈んでいることが故人のためになることではありません。故人が安らかに来世を過ごすことができるように、現世にいる我々もきちんと前を向くことが大切なのではないでしょうか。
一周忌のお供え物
一周忌は、葬儀・初七日からはじまる「人が亡くなった後の法事」が一段落する最後の法要です。いわゆる「忌明け」は四十九日法要になりますが、多くの人が葬儀からはじまった一連の法事が終わったことを実感するのが一周忌の法要ではないでしょうか。
服装も、一周忌を期に切り替わります。遺族の方は三回忌までは喪服で、というところが多いですが、一般参列者は一周忌からは略礼服か地味なスーツなどで来てもよい、とされています。
これまでの法事とは違い、一周忌からはこの後三回忌、七回忌など折に触れて行っていく「周年供養」の一環となりますから、参列者やご遺族もあまり構えなくてよくなるものです。お供えも、より気軽に用意できるものが主となります。
ご遺族側は、引き出物を用意します。熨斗紙には、「粗供養」「志」などと書きます。これをどう書くかは、地方の風習などによって異なるので、年上の親戚の方などに聞きましょう。薄墨を使わず、黒いはっきりした墨で書きます。水引は結び切りのもの(端が丸くなっていないもの)で、黒白や銀一色などの色味のものを使います。
引き出物の品としては、石けんや洗剤、お茶、お菓子、海苔などの日常的に使えるいわゆる「消えもの」がよいとされています。お皿や茶器などのあとに残るものは避けましょう。
法要を行っていただくお坊様には、お布施をお渡しします。お布施の相場はいろいろありますので、率直にお寺に問い合わせるのが一番です。表書きには、「御布施」「御経料」などと書き、施主の名前も書きましょう。本来であれば半紙で包んだ上で、奉書紙で包むのですが、白い封筒でも結構です。郵便番号欄がなく、一重になっているものを選びましょう。また交通費として、お車代をお渡しします。こちらも同様に一重の白封筒に「お車代」と書きましょう。法要後に会食がある場合はそちらにお招きし、お坊様が出席されない場合には「御膳料」を包みます。
お布施、お車代、御膳料はほうようが終わってお坊様がお帰りになる際にお渡しします。直接手渡しではなく、小さなお盆に載せて差し出します。
参列者側は、お香典を用意します。故人と血縁関係がある血族、親族の場合はおよそ一万円から三万円。夫婦で出席する場合は二万円から五万円程度でしょうか。「孫一同」などとして取りまとめる場合もあります。知人や友人、仕事関係なら五千円から一万円。大変お世話になった、という場合であれば一万円から三万円程度がよいとされます。しかし一般に、一周忌にはごく親しい人だけが参列しますから、知人や友人が参列する場合はあまりありません。のし袋には「御佛前」「御供物料」「御香料」などと書きます。水引は黒白または銀の結び切りのものを用意します。表書きを書く墨は薄墨ではなく、黒い墨を使います。
お香典を入れたのし袋は、袱紗に包んで持参しましょう。最近では通常の正方形のものだけでなく、袋状になっていて包む手間がいらないものもあります。
一周忌が過ぎると、ようやく「法要ラッシュ」も終わりです。日々お仏壇やお墓にお参りする中で故人と向き合い、思い出を確かめながら毎日を暮らしていきましょう。大切な家族を亡くすのはほんとうに悲しいことですが、いつまでもその悲しみに沈んでいることが故人のためになることではありません。故人が安らかに来世を過ごすことができるように、現世にいる我々もきちんと前を向くことが大切なのではないでしょうか。