自分のお墓は自分で選ぶ〜寿陵〜

投稿日:

古墳

寿陵(じゅりょう)とは生前建墓のことで生前にお墓をつくっておくこと。
寿墓・寿塚・逆修塚とも言われ「寿」の字が入っていることからもわかるように、「長寿・子孫繁栄・家内円満」を招き、古代中国では生前にお墓を建てることが長寿を授かる縁起の良いこととされていました。
日本の古墳においても、寿陵が多く見られます。特に前方後円墳の時代は生前から墳墓を造っておく、いわゆる寿陵であったという考え方があります。在位期間が長いほどその規模は大きくなり結果的に権力を誇示する象徴となっていったと。
昔からその立場に関係なくお墓問題は存在し、巻き込まれる人も多かったのだろうと考えると、この現代に生きる我々がお墓に関して頭を悩ますのも納得できる気がします。

寿陵(じゅりょう)の意味
寿陵の「寿」という字は、”じゅ”と読んで、長寿・長命など、いのちを長らえるという意味で使われています。また、”ことぶき”と読むときには、おめでたい祝いごとを表します。
そして「陵」は”みささぎ”と読み、中国では古くから「皇帝の墓」という意味で使われてきました。日本でも天皇の墓を「御陵(ごりょう)」と呼んでいます。
「寿」と「陵」が二つ並んで「めでたいお墓」を意味します。

墓地購入者の約7割が寿陵

白菊そもそものお話ですが、墓埋法ではお墓は必ず建てなくてはならないとは規定しておらず、お墓を建てるか建てないかは、あくまでも個人の自由とされています。それでも殆どの方がお墓を持っているのは、伝統的な意味において、代々子孫が先祖を供養し引き継いでいくということ。死後の肉体として墓があり先祖がまさにそこに眠り、自分の生はこの先祖によってもたらされ生かされているのだ、という感謝の気持ちを忘れない、思い出すことが家族間のつながりの礎となっているものであるという考えや、何かあれば墓前へ報告しに行く方もいらっしゃるように、心の拠り所となる場所であるからではないでしょうか。

もちろん、墓離れなどが挙げられている現代、少しずつそのカタチは変化しています。しかし「終活」という言葉が少しずつ世間に受け入れられるようにもなり、それに伴なって介護や自分のお葬式、相続について考え「寿陵」を決断し、お墓を生前に買い求める方が増えています。「友人がお墓を買ってすぐ家族に不幸があった。寿陵は縁起が悪い」と不安を感じ偶然とは割り切れない方もいらっしゃるようですが、「自分が亡くなった後、墓探しの手間や金銭的負担で家族に迷惑をかけたくない」と考えたり、経済的に余裕のある団塊世代が高齢者になったため「終の棲家は自分で決めたい」と自分でお墓を準備することを前向きに捉える方も多くなりました。そういった方々は、石材やデザイン、場所などにこだわりご自身の納得がいくまで、ゆっくり時間をかけて気に入ったお墓を探す傾向にあります。

寿陵のメリットについては、以前『元気なうちにお墓を建てよう〜寿陵〜』で書かせていただきましたので、ぜひご一読ください。

寿陵墓の開眼法要について

法要通常、お墓が完成したら、『開眼法要』という儀式を行います。これは佛様をお墓にお迎えし、墓石を単なる石と区別する(仏教の場合)儀式。入魂式・入佛式・お魂入れ・お霊入れ・お性根入れとも言われます。
寿陵の場合、完成時には入れる遺骨がまだ無い状態であることがほとんどなので、開眼法要をしなくても良いのですが、このタイミングであえて開眼法要の儀式を行っておくメリットが2つあります。

1つ目のメリット
陵墓完成時に開眼法要の儀式を済ませておくと、亡くなった後、納骨前にする手続きが少なくて済みます。人が亡くなると死亡届を役場に提出し、役場から火葬許可書を発行してもらい、それを火葬場へ提出し…と葬儀とともに様々な手続きが必要です。精神的にも疲労することは想定されますし、生前に済ませられる手続きがあるのであれば、済ませてしまうことをオススメします。

2つ目のメリット
生前、開眼法要費用としてお寺に支払ったお金には相続税がかかりません(そもそも相続財産として残っていないため)。ところが死後に開眼法要を行う場合は、費用の出所が相続財産であれば相続税がかかってしまうことになります。時間もお金もできるだけ節約することを考えると、生前の開眼法要がオススメです。

以上2つのメリットを踏まえ、ご家族とよく相談のうえ開眼法要を行うのであれば、お墓の完成時に法要を行うと良いでしょう。法要の営みについては、宗派により異なりますが、一般的にはお寺の僧侶、家族、親しい身内が出席し、読経と焼香をするのが丁寧な儀式です。作法等のこともありますので、事前に菩提寺に相談するようにしましょう。

これからのお墓事情

今後もおそらく、墓地の需要自体減ることはなく緩やかに増え続けることでしょう。そのため墓地開発は厳しく、自分の希望条件に見合った墓地を手に入れることは年々難しくなって行くと思います。ただ全ての希望が遂げられなかったからといって、「悪いお墓」となるわけではありません。悪いお墓など、そもそも存在しませんし、お墓は生きている子孫が引き継いでいくものであって、死者が管理するものではありません。
安らかな心の拠り所となるよう、家族にとって幸せのシンボルとなるよう、私たち岩崎石材はできる限りのサポートをさせていただきます。

生前建墓(寿陵)による心の安らぎを。資料請求やお墓検索は「岩崎石材」へ ▶︎

自分のお墓は自分で選ぶ〜寿陵〜

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古墳

寿陵(じゅりょう)とは生前建墓のことで生前にお墓をつくっておくこと。
寿墓・寿塚・逆修塚とも言われ「寿」の字が入っていることからもわかるように、「長寿・子孫繁栄・家内円満」を招き、古代中国では生前にお墓を建てることが長寿を授かる縁起の良いこととされていました。
日本の古墳においても、寿陵が多く見られます。特に前方後円墳の時代は生前から墳墓を造っておく、いわゆる寿陵であったという考え方があります。在位期間が長いほどその規模は大きくなり結果的に権力を誇示する象徴となっていったと。
昔からその立場に関係なくお墓問題は存在し、巻き込まれる人も多かったのだろうと考えると、この現代に生きる我々がお墓に関して頭を悩ますのも納得できる気がします。

寿陵(じゅりょう)の意味
寿陵の「寿」という字は、”じゅ”と読んで、長寿・長命など、いのちを長らえるという意味で使われています。また、”ことぶき”と読むときには、おめでたい祝いごとを表します。
そして「陵」は”みささぎ”と読み、中国では古くから「皇帝の墓」という意味で使われてきました。日本でも天皇の墓を「御陵(ごりょう)」と呼んでいます。
「寿」と「陵」が二つ並んで「めでたいお墓」を意味します。

墓地購入者の約7割が寿陵

白菊そもそものお話ですが、墓埋法ではお墓は必ず建てなくてはならないとは規定しておらず、お墓を建てるか建てないかは、あくまでも個人の自由とされています。それでも殆どの方がお墓を持っているのは、伝統的な意味において、代々子孫が先祖を供養し引き継いでいくということ。死後の肉体として墓があり先祖がまさにそこに眠り、自分の生はこの先祖によってもたらされ生かされているのだ、という感謝の気持ちを忘れない、思い出すことが家族間のつながりの礎となっているものであるという考えや、何かあれば墓前へ報告しに行く方もいらっしゃるように、心の拠り所となる場所であるからではないでしょうか。

もちろん、墓離れなどが挙げられている現代、少しずつそのカタチは変化しています。しかし「終活」という言葉が少しずつ世間に受け入れられるようにもなり、それに伴なって介護や自分のお葬式、相続について考え「寿陵」を決断し、お墓を生前に買い求める方が増えています。「友人がお墓を買ってすぐ家族に不幸があった。寿陵は縁起が悪い」と不安を感じ偶然とは割り切れない方もいらっしゃるようですが、「自分が亡くなった後、墓探しの手間や金銭的負担で家族に迷惑をかけたくない」と考えたり、経済的に余裕のある団塊世代が高齢者になったため「終の棲家は自分で決めたい」と自分でお墓を準備することを前向きに捉える方も多くなりました。そういった方々は、石材やデザイン、場所などにこだわりご自身の納得がいくまで、ゆっくり時間をかけて気に入ったお墓を探す傾向にあります。

寿陵のメリットについては、以前『元気なうちにお墓を建てよう〜寿陵〜』で書かせていただきましたので、ぜひご一読ください。

寿陵墓の開眼法要について

法要通常、お墓が完成したら、『開眼法要』という儀式を行います。これは佛様をお墓にお迎えし、墓石を単なる石と区別する(仏教の場合)儀式。入魂式・入佛式・お魂入れ・お霊入れ・お性根入れとも言われます。
寿陵の場合、完成時には入れる遺骨がまだ無い状態であることがほとんどなので、開眼法要をしなくても良いのですが、このタイミングであえて開眼法要の儀式を行っておくメリットが2つあります。

1つ目のメリット
陵墓完成時に開眼法要の儀式を済ませておくと、亡くなった後、納骨前にする手続きが少なくて済みます。人が亡くなると死亡届を役場に提出し、役場から火葬許可書を発行してもらい、それを火葬場へ提出し…と葬儀とともに様々な手続きが必要です。精神的にも疲労することは想定されますし、生前に済ませられる手続きがあるのであれば、済ませてしまうことをオススメします。

2つ目のメリット
生前、開眼法要費用としてお寺に支払ったお金には相続税がかかりません(そもそも相続財産として残っていないため)。ところが死後に開眼法要を行う場合は、費用の出所が相続財産であれば相続税がかかってしまうことになります。時間もお金もできるだけ節約することを考えると、生前の開眼法要がオススメです。

以上2つのメリットを踏まえ、ご家族とよく相談のうえ開眼法要を行うのであれば、お墓の完成時に法要を行うと良いでしょう。法要の営みについては、宗派により異なりますが、一般的にはお寺の僧侶、家族、親しい身内が出席し、読経と焼香をするのが丁寧な儀式です。作法等のこともありますので、事前に菩提寺に相談するようにしましょう。

これからのお墓事情

今後もおそらく、墓地の需要自体減ることはなく緩やかに増え続けることでしょう。そのため墓地開発は厳しく、自分の希望条件に見合った墓地を手に入れることは年々難しくなって行くと思います。ただ全ての希望が遂げられなかったからといって、「悪いお墓」となるわけではありません。悪いお墓など、そもそも存在しませんし、お墓は生きている子孫が引き継いでいくものであって、死者が管理するものではありません。
安らかな心の拠り所となるよう、家族にとって幸せのシンボルとなるよう、私たち岩崎石材はできる限りのサポートをさせていただきます。

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