墓石の種類と選ぶポイント② 〜安山岩について

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安山岩

「安山岩(あんざんがん)」は、いわゆる火成岩に分類されます。地表に出てきたマグマが急激に冷えて固まった岩石のことです。耐久性や耐火性に優れていることから、花崗岩に次いで墓石の材料としてよく使われます。また同じ理由で、建築の用材としても様々な用途で利用されています。
生成過程において急冷を伴うことにより、粒が大きくならず、小さいものが組織状に混ざった岩になり、それが斑点模様となって現れるのが大きな特徴です。
成分としては黒っぽい色味の輝石(きせき)や角閃石(かくせんせき)、白っぽい色味の長石(ちょうせき)などでできています。まれに前者に相当するもので黒雲母(くろうんも)、透明なもので石英(せきえい)を含むこともあります。これらが混ざることで、全体的に灰色を帯びた色合いの石となります。斑点の色も成分の石の色によって変化します。
安山岩の中でも、墓石の素材としてよく知られているのが「小松石」「伊達冠石」です。

小松石

「小松石(こまついし)」は、神奈川県足柄下郡真鶴町にある「小松山」から採掘されたことが由来となっています。現在は他の産地のものと区別するために、本場真鶴産のものは「(相州)本小松石」と呼ばれています。
花崗岩のブランド石「庵治石(あじいし)」西の横綱と呼称されているのに対し、「小松石」は東の横綱と呼ばれている、人気も価値も高い石材です。
また、国内産の各種安山岩の中でも堅硬性・耐久性・耐火性の点においては花崗岩よりも強いという特色があり、日本石材の最高級品のひとつに挙げられています。
そして最大の特徴は、気候によって石の表情が変化し、経年によって風合いが格段に増すということ、加工することで独特の色合いの石肌に変化するということです。青・赤・灰色の3種類に色別されていますが、青が最も高価であると言われています。
歴代天皇や歴史上の有名人の墓石として最もよく使われています。

伊達冠石

「伊達冠石(だてかんむりいし)」はその名の通り、宮城県丸森町大蔵山でしか採石されない非常に貴重な石材です。採石される層や場所によって色合いや模様が千差万別です。
採石してまもない石の表面に泥がついていることから別名「泥冠(どろかぶり)」とも呼ばれていますが、この泥が非常に重要です。普通の泥とは違い、数年の経過ののち含有されている鉄分が太陽光に反応して酸化して錆びた色味=赤茶色に変化させるからです。この錆び色が安山岩特有の灰色と混ざることなく現れるのは「伊達冠石」だけです。石目が細かく詰まっていることもあり加工後の美しさにも定評があり、芸術的なモニュメントにも使用されることが多いそうです。

墓石の種類と選ぶポイント② 〜安山岩について

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安山岩

「安山岩(あんざんがん)」は、いわゆる火成岩に分類されます。地表に出てきたマグマが急激に冷えて固まった岩石のことです。耐久性や耐火性に優れていることから、花崗岩に次いで墓石の材料としてよく使われます。また同じ理由で、建築の用材としても様々な用途で利用されています。
生成過程において急冷を伴うことにより、粒が大きくならず、小さいものが組織状に混ざった岩になり、それが斑点模様となって現れるのが大きな特徴です。
成分としては黒っぽい色味の輝石(きせき)や角閃石(かくせんせき)、白っぽい色味の長石(ちょうせき)などでできています。まれに前者に相当するもので黒雲母(くろうんも)、透明なもので石英(せきえい)を含むこともあります。これらが混ざることで、全体的に灰色を帯びた色合いの石となります。斑点の色も成分の石の色によって変化します。
安山岩の中でも、墓石の素材としてよく知られているのが「小松石」「伊達冠石」です。

小松石

「小松石(こまついし)」は、神奈川県足柄下郡真鶴町にある「小松山」から採掘されたことが由来となっています。現在は他の産地のものと区別するために、本場真鶴産のものは「(相州)本小松石」と呼ばれています。
花崗岩のブランド石「庵治石(あじいし)」西の横綱と呼称されているのに対し、「小松石」は東の横綱と呼ばれている、人気も価値も高い石材です。
また、国内産の各種安山岩の中でも堅硬性・耐久性・耐火性の点においては花崗岩よりも強いという特色があり、日本石材の最高級品のひとつに挙げられています。
そして最大の特徴は、気候によって石の表情が変化し、経年によって風合いが格段に増すということ、加工することで独特の色合いの石肌に変化するということです。青・赤・灰色の3種類に色別されていますが、青が最も高価であると言われています。
歴代天皇や歴史上の有名人の墓石として最もよく使われています。

伊達冠石

「伊達冠石(だてかんむりいし)」はその名の通り、宮城県丸森町大蔵山でしか採石されない非常に貴重な石材です。採石される層や場所によって色合いや模様が千差万別です。
採石してまもない石の表面に泥がついていることから別名「泥冠(どろかぶり)」とも呼ばれていますが、この泥が非常に重要です。普通の泥とは違い、数年の経過ののち含有されている鉄分が太陽光に反応して酸化して錆びた色味=赤茶色に変化させるからです。この錆び色が安山岩特有の灰色と混ざることなく現れるのは「伊達冠石」だけです。石目が細かく詰まっていることもあり加工後の美しさにも定評があり、芸術的なモニュメントにも使用されることが多いそうです。