納骨式の作法

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c79eb3a430f6264cfc6c0c723fcb8d32_s納骨式をいつ行うかははっきりした決まりはありませんが、いずれにせよ葬儀を行い、ご遺体を火葬にしてご遺骨にし、お墓にお納めするという一連の流れの中で大きな意味を持つ行事であることには間違いはありません。そのため、四十九日や一周忌、三回忌などの回忌法要に合わせたり、お彼岸やお盆などの法事法要が多く行われる時期、また年末年始などの親戚縁者が集まる時期に行うことも多いようです。参加されたい方の便宜に応じて行うのがよいでしょう。

「納骨」という行為自体は、宗教的な儀式を伴わなくても行うことができます。この場合は墓地や霊園の管理者に連絡をします。管理側は埋葬許可証を受け取る必要がありますから、手続きは必要です。実際の業務は石材店の担当者が行うことが多いようです。カロート(石室)を開け、骨壷に入れたご遺骨を安置し、カロートを閉めると作業は終わりです。カロートの蓋部分ももちろん石ですから、素人が無理やり動かすのは危険。石材店の担当者に任せましょう。納骨後には、カロートに雨水が入らないように目地剤を注入します。

納骨の際に読経を含んだ法要を行うかどうかは、故人や家族の宗教観だけでなく地方や宗派によっても大きく異なります。嫁ぎ先や普段関わりのない地方で納骨に立ち会った際に、「お坊様をお呼びしてお経を上げていただかなくていいのだろうか」または「わざわざお坊様をお呼びするなんて、なぜだろうか」と驚いた、というお話しはよく耳にします。たとえば浄土真宗本願寺派では、熱心な方はお墓だけでなく京都にある本願寺の本山御廟に納骨されることもあります。この場合、ご遺骨はお墓に納める「胴骨」と、本山に納める「本骨」とに分けます。親鸞聖人のおそばで眠れるという考え方によるものです。他宗派の方には、「分骨すると故人が迷ってしまうのでは……」と心配される方もおられるということですが、浄土真宗の考え方としてはご遺骨に故人の魂が留まっているという発想はとりません。親鸞聖人自身も、「自分が亡くなったら、遺体は京都の賀茂川にでも流してしまえばよい」という言葉を残しています。浄土真宗では故人はすでに仏として成仏している以上、現世に残っているご遺骨にとらわれてはいない、と考えているのです。
2f6eac01016984e02c7b84d10976540a_sとはいえ、浄土真宗だからご遺骨に重きをおいてはいけない、ということではありません。納骨の際にお坊様にお話してお願いすれば、納骨の際に墓地で簡単な法要を行っていただく、ということもできるでしょう。もちろん、本山御廟への分骨も義務ではありません。家族でよく話し合い、合意を得てから行うのがよいでしょう。

納骨式の作法

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c79eb3a430f6264cfc6c0c723fcb8d32_s納骨式をいつ行うかははっきりした決まりはありませんが、いずれにせよ葬儀を行い、ご遺体を火葬にしてご遺骨にし、お墓にお納めするという一連の流れの中で大きな意味を持つ行事であることには間違いはありません。そのため、四十九日や一周忌、三回忌などの回忌法要に合わせたり、お彼岸やお盆などの法事法要が多く行われる時期、また年末年始などの親戚縁者が集まる時期に行うことも多いようです。参加されたい方の便宜に応じて行うのがよいでしょう。

「納骨」という行為自体は、宗教的な儀式を伴わなくても行うことができます。この場合は墓地や霊園の管理者に連絡をします。管理側は埋葬許可証を受け取る必要がありますから、手続きは必要です。実際の業務は石材店の担当者が行うことが多いようです。カロート(石室)を開け、骨壷に入れたご遺骨を安置し、カロートを閉めると作業は終わりです。カロートの蓋部分ももちろん石ですから、素人が無理やり動かすのは危険。石材店の担当者に任せましょう。納骨後には、カロートに雨水が入らないように目地剤を注入します。

納骨の際に読経を含んだ法要を行うかどうかは、故人や家族の宗教観だけでなく地方や宗派によっても大きく異なります。嫁ぎ先や普段関わりのない地方で納骨に立ち会った際に、「お坊様をお呼びしてお経を上げていただかなくていいのだろうか」または「わざわざお坊様をお呼びするなんて、なぜだろうか」と驚いた、というお話しはよく耳にします。たとえば浄土真宗本願寺派では、熱心な方はお墓だけでなく京都にある本願寺の本山御廟に納骨されることもあります。この場合、ご遺骨はお墓に納める「胴骨」と、本山に納める「本骨」とに分けます。親鸞聖人のおそばで眠れるという考え方によるものです。他宗派の方には、「分骨すると故人が迷ってしまうのでは……」と心配される方もおられるということですが、浄土真宗の考え方としてはご遺骨に故人の魂が留まっているという発想はとりません。親鸞聖人自身も、「自分が亡くなったら、遺体は京都の賀茂川にでも流してしまえばよい」という言葉を残しています。浄土真宗では故人はすでに仏として成仏している以上、現世に残っているご遺骨にとらわれてはいない、と考えているのです。
2f6eac01016984e02c7b84d10976540a_sとはいえ、浄土真宗だからご遺骨に重きをおいてはいけない、ということではありません。納骨の際にお坊様にお話してお願いすれば、納骨の際に墓地で簡単な法要を行っていただく、ということもできるでしょう。もちろん、本山御廟への分骨も義務ではありません。家族でよく話し合い、合意を得てから行うのがよいでしょう。