墓石にはどんな種類があるの?

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a0002_003579お墓を建てるときに、まず決めるのは墓地、霊園。ここを決めるのがいちばん大事……というのはまずは常識的なところ。確かに費用面でも条件面でも、「どこにお墓を建てるか」は、とても大切な選択です。
しかし、大切なことはそれだけではありません。
実際にお墓を建ててお参りをするときに、毎回も目にするのは何でしょうか。

そう、それが今回のテーマ「墓石」です。
今回は、墓参のたびに手を合わせる墓石の選び方について考えてみましょう。

 

墓石には、どんな種類がある?

現在日本で建てられている墓石には、大きく分けて2つの形式があります。
まず、「和型三段墓」。もっともポピュラーな和風の墓石です。

和型三段墓

家名や建立者の名前を彫る棹石(さおいし)の下に、上台、中台、芝台という台石を置く。芝台の上に、香炉や花立を置きます。この形式は、もともとは仏教の仏舎利塔や五輪塔を簡略化したものだといわれています。

石材に加工して、墓石に個性をつけることもできます。たとえば棹石上部は、無加工の「一文字型」、ゆるいカーブをつけた「半月型」、左右の角をとった「角丸型」、四面を斜めに切ることで三角形に見える「角兜布(かくときん)型」などの加工を行えます。また、台石の角に装飾を施す場合もあります。

最近増えているのが、「洋型墓石」。棹石が横長で、文字を刻む面を広く取れるのが特徴です。

洋型墓石_オルガン型

特に都市部の霊園では増加傾向で、霊園によってはすべての墓石が洋型に統一されているところもあります。刻む文字や絵、模様にバリエーションを持たせることができるため、年齢が若い層に人気があります。

洋型墓石のバリエーションとして、デザイン墓石があります。テニスラケット、ピアノ、サッカーボール……。故人が好きだったもの、故人を象徴するものを墓石にデザインします。周囲の墓石との釣り合いを考えて、デザイン墓石はお断りをしている霊園もあります。もしデザイン墓石を考えているのでしたら、霊園選びの前に問い合わせてみるといいでしょう。

どの形式の墓石でも、墓石の下にカロート(納骨室)があるという仕組みは同じです。お墓としての機能は変わりませんから、よく話し合って墓石の形式と、デザインを決めてください。

また、キリスト教、神道など家族で信仰している宗教があれば、その宗派によってお墓の種別がある場合もあります。

石材選びも慎重に

墓石は、数十年という長い期間お守りしていくものです。しかも、屋外で風雨や直射日光にさらされるわけですから、丈夫なものでなければいけません。
では、「この石がいい」という決まりがあるかといえば、そうではないのです。その土地の気候、温度、湿度、土壌の成分などさまざまな要因があります。海が近い土地であれば、海からの風に含まれる塩分の影響もあるでしょう。つまりその土地土地の経験から、「お墓に向いている」とされている石を使うのが最もよいでしょう。

石材は非常に重く、輸送が難しい材質ですから、もともと墓石にはその土地で採れる石材を使うのが当たり前でした。そのため、地方によって使われる石が異なっていたのです。しかし日本の石材生産量が減ってきたことから、墓石用の石材も輸入に頼るようになりました。世界中の国々から墓石が輸入されています。それだけ、墓石の色や材質の選択肢が増えているともいえるでしょう。

墓石として最も多く使われているのが、「御影石」です。鉱物としての名前は「花崗岩(かこうがん)」です。白御影、青御影、赤御影などの種類がありますが、すべて花崗岩です。もともとは、神戸の御影という地域から質のよい花崗岩が採れたことから、その名前がつけられました。

 

実際に墓石に使用する石材を選ぶときには、石材店でサンプルやカタログを見ます。しかし、それだけではなかなか判断は難しいでしょう。実際に霊園を訪れ、建っている墓石を見てみましょう。時間が経つとどのように変化するのか、文字を彫るとどうなるのかなど、実際の現場で見るのがいちばんです。

付属品を揃えて、お墓の完成

お墓には、メインの墓石以外にも祭具や付属品も必要です。お花を供えるときに使う花立、お線香を上げる香炉、故人ののどの渇きを癒す水鉢が最低限の組み合わせです。花立は左右に一基ずつ配置します。宗派や地域によっては、法要のときに卒塔婆を使いますので、塔婆立てが必要になります。
他によく見かけるのが、墓誌です。お墓に収められている方の戒名、俗名、亡くなった年月日などを刻みます。また、燈篭を建てると、よい供養になるとされています。

 

さて、墓石について駆け足で見てきましたが、いかがでしょうか。最後にいちばん大切なことを申し上げますと、やはり「もちはもち屋」ではありませんが、石のことですからぜひ私ども石材店にご相談ください。ご予算やご希望に合わせて、最善のご提案をさせていただきます。墓石のデザインや形式を優先ということであれば、石材店にはお付き合いのある霊園がいくつもあります。お好みの墓石を立てられますように、お力になれると思います。

墓石にはどんな種類があるの?

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a0002_003579お墓を建てるときに、まず決めるのは墓地、霊園。ここを決めるのがいちばん大事……というのはまずは常識的なところ。確かに費用面でも条件面でも、「どこにお墓を建てるか」は、とても大切な選択です。
しかし、大切なことはそれだけではありません。
実際にお墓を建ててお参りをするときに、毎回も目にするのは何でしょうか。

そう、それが今回のテーマ「墓石」です。
今回は、墓参のたびに手を合わせる墓石の選び方について考えてみましょう。

 

墓石には、どんな種類がある?

現在日本で建てられている墓石には、大きく分けて2つの形式があります。
まず、「和型三段墓」。もっともポピュラーな和風の墓石です。

和型三段墓

家名や建立者の名前を彫る棹石(さおいし)の下に、上台、中台、芝台という台石を置く。芝台の上に、香炉や花立を置きます。この形式は、もともとは仏教の仏舎利塔や五輪塔を簡略化したものだといわれています。

石材に加工して、墓石に個性をつけることもできます。たとえば棹石上部は、無加工の「一文字型」、ゆるいカーブをつけた「半月型」、左右の角をとった「角丸型」、四面を斜めに切ることで三角形に見える「角兜布(かくときん)型」などの加工を行えます。また、台石の角に装飾を施す場合もあります。

最近増えているのが、「洋型墓石」。棹石が横長で、文字を刻む面を広く取れるのが特徴です。

洋型墓石_オルガン型

特に都市部の霊園では増加傾向で、霊園によってはすべての墓石が洋型に統一されているところもあります。刻む文字や絵、模様にバリエーションを持たせることができるため、年齢が若い層に人気があります。

洋型墓石のバリエーションとして、デザイン墓石があります。テニスラケット、ピアノ、サッカーボール……。故人が好きだったもの、故人を象徴するものを墓石にデザインします。周囲の墓石との釣り合いを考えて、デザイン墓石はお断りをしている霊園もあります。もしデザイン墓石を考えているのでしたら、霊園選びの前に問い合わせてみるといいでしょう。

どの形式の墓石でも、墓石の下にカロート(納骨室)があるという仕組みは同じです。お墓としての機能は変わりませんから、よく話し合って墓石の形式と、デザインを決めてください。

また、キリスト教、神道など家族で信仰している宗教があれば、その宗派によってお墓の種別がある場合もあります。

石材選びも慎重に

墓石は、数十年という長い期間お守りしていくものです。しかも、屋外で風雨や直射日光にさらされるわけですから、丈夫なものでなければいけません。
では、「この石がいい」という決まりがあるかといえば、そうではないのです。その土地の気候、温度、湿度、土壌の成分などさまざまな要因があります。海が近い土地であれば、海からの風に含まれる塩分の影響もあるでしょう。つまりその土地土地の経験から、「お墓に向いている」とされている石を使うのが最もよいでしょう。

石材は非常に重く、輸送が難しい材質ですから、もともと墓石にはその土地で採れる石材を使うのが当たり前でした。そのため、地方によって使われる石が異なっていたのです。しかし日本の石材生産量が減ってきたことから、墓石用の石材も輸入に頼るようになりました。世界中の国々から墓石が輸入されています。それだけ、墓石の色や材質の選択肢が増えているともいえるでしょう。

墓石として最も多く使われているのが、「御影石」です。鉱物としての名前は「花崗岩(かこうがん)」です。白御影、青御影、赤御影などの種類がありますが、すべて花崗岩です。もともとは、神戸の御影という地域から質のよい花崗岩が採れたことから、その名前がつけられました。

 

実際に墓石に使用する石材を選ぶときには、石材店でサンプルやカタログを見ます。しかし、それだけではなかなか判断は難しいでしょう。実際に霊園を訪れ、建っている墓石を見てみましょう。時間が経つとどのように変化するのか、文字を彫るとどうなるのかなど、実際の現場で見るのがいちばんです。

付属品を揃えて、お墓の完成

お墓には、メインの墓石以外にも祭具や付属品も必要です。お花を供えるときに使う花立、お線香を上げる香炉、故人ののどの渇きを癒す水鉢が最低限の組み合わせです。花立は左右に一基ずつ配置します。宗派や地域によっては、法要のときに卒塔婆を使いますので、塔婆立てが必要になります。
他によく見かけるのが、墓誌です。お墓に収められている方の戒名、俗名、亡くなった年月日などを刻みます。また、燈篭を建てると、よい供養になるとされています。

 

さて、墓石について駆け足で見てきましたが、いかがでしょうか。最後にいちばん大切なことを申し上げますと、やはり「もちはもち屋」ではありませんが、石のことですからぜひ私ども石材店にご相談ください。ご予算やご希望に合わせて、最善のご提案をさせていただきます。墓石のデザインや形式を優先ということであれば、石材店にはお付き合いのある霊園がいくつもあります。お好みの墓石を立てられますように、お力になれると思います。