火葬式の費用

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pixta_17547986_Sお通夜や告別式などの儀式をなるべく排除して、シンプルにお葬式をする。これが、最近流行を迎えている「火葬式(直葬)」です。「家格」や「外聞」を気にすることでどうしても華美になり、費用負担が重くなってしまうお葬式。この流れを断ち切って、近親者だけでそっとお葬式をしたい……という要望が増えてきました。

多くの場合、火葬式を取り扱っているのはインターネット上でビジネスを行っている企業です。葬儀というと地元の葬儀社……という印象が強いのですが、なぜ全国規模でかつ実店舗を持たないインターネット企業が葬儀を取り扱えるのでしょうか。このようなシンプルな火葬式は、葬儀が発生した知らせを受けたインターネット企業が地域の中小葬儀業者に連絡を取り、設備や人員が空いている業者を抑えて葬儀を行う、という形で行うわけです。葬儀業者側も、たとえ単価が安くても人員や設備を遊ばせておくよりはよい、ということで利害が一致しているわけですね。

さて、では火葬式の費用はどの程度かかるのでしょうか。あるインターネット企業の見積書を見てみましょう。
いくつかコースがありますが、最も安いコースで15万円という金額が提示されています。では、この15万円に何が含まれるのか。

  • ●寝台車・霊柩車(50㎞まで) 病院から安置場所(自宅や式場など)、安置場所から火葬場まで。
  • ●ドライアイス(二泊三日分) 遺体を冷やし、状態を保つため。
  • ●安置料金(二泊三日分) 自宅安置、もしくは預かり安置。式場の霊安室などで付き添いを希望する場合は追加料金。
  • ●行政関係の手続き一式
  • ●お棺、仏衣 いわゆる市に装束、棺桶。
  • ●火葬料金 一万五千円を超えない範囲。
  • ●骨壺、骨箱 白いもの。装飾があるものは別会計
  • ●枕飾り用の机
  • ●焼香道具一式

これがミニマムのセットです。さらに追加料金を支払うことで、

  • ●遺影写真
  • ●自宅用飾り壇 木製、または紙製。
  • ●仏具一式
  • ●仏花
  • ●お位牌 白木のもの。

が追加で入ります。こちらの業者では、18万円のコースで飾り壇・仏具一式・仏花、20万円のコースでさらに遺影写真と白木の位牌がつきます。
さて、ご覧いただいていかがでしょうか。お気づきかもしれませんが、これらのリストにないものでもっとも目立つのが「会場」にかかわるもの。当然ですが、お通夜や告別式の会場の費用、司会進行などにかかわる費用は計上されません。この火葬式に告別式をプラスすると28万円、お通夜を含めると40万円、というのがこの業者の相場です。

f2f5514824048dc52f0f46cb35517110_sさて、皆さんのお近くの葬儀業者や互助会と比べてみるといかがでしょうか? 実は、地方だとこの相場観ならば一般的なお葬式ができるところも少なくないのです。それでもわずらわしさを避けるために火葬式を選ぶ、という考え方もあります。しかし費用面だけを考えるのであれば、お近くの葬儀店や互助会としっかりお話をしておくのがよいでしょう。特に互助会の場合は、毎月一定額を積み立てることで、葬儀費用を「先払い」することができます。もちろん利子などはつかないのですが、いざというときに大きな額の出費をするのは難しい、ということは多々あります。特に忘れがちなのが、亡くなった方の銀行口座からお金を引き出すのは難しいということ。金融機関は口座を凍結してしまいますが、これを解除するためには相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明、亡くなった方の一生分の戸籍謄本などの書類が必要。葬儀費用を故人の口座から引き出すのは困難です。こういう時のために、互助会に事前に積み立てたり、安価で済む火葬式を行う、という選択肢もあるでしょう。

大きな額のお金が動くお葬式ですが、時期が時期だけにトラブルなく済ませたいものです。

火葬式の費用

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pixta_17547986_Sお通夜や告別式などの儀式をなるべく排除して、シンプルにお葬式をする。これが、最近流行を迎えている「火葬式(直葬)」です。「家格」や「外聞」を気にすることでどうしても華美になり、費用負担が重くなってしまうお葬式。この流れを断ち切って、近親者だけでそっとお葬式をしたい……という要望が増えてきました。

多くの場合、火葬式を取り扱っているのはインターネット上でビジネスを行っている企業です。葬儀というと地元の葬儀社……という印象が強いのですが、なぜ全国規模でかつ実店舗を持たないインターネット企業が葬儀を取り扱えるのでしょうか。このようなシンプルな火葬式は、葬儀が発生した知らせを受けたインターネット企業が地域の中小葬儀業者に連絡を取り、設備や人員が空いている業者を抑えて葬儀を行う、という形で行うわけです。葬儀業者側も、たとえ単価が安くても人員や設備を遊ばせておくよりはよい、ということで利害が一致しているわけですね。

さて、では火葬式の費用はどの程度かかるのでしょうか。あるインターネット企業の見積書を見てみましょう。
いくつかコースがありますが、最も安いコースで15万円という金額が提示されています。では、この15万円に何が含まれるのか。

  • ●寝台車・霊柩車(50㎞まで) 病院から安置場所(自宅や式場など)、安置場所から火葬場まで。
  • ●ドライアイス(二泊三日分) 遺体を冷やし、状態を保つため。
  • ●安置料金(二泊三日分) 自宅安置、もしくは預かり安置。式場の霊安室などで付き添いを希望する場合は追加料金。
  • ●行政関係の手続き一式
  • ●お棺、仏衣 いわゆる市に装束、棺桶。
  • ●火葬料金 一万五千円を超えない範囲。
  • ●骨壺、骨箱 白いもの。装飾があるものは別会計
  • ●枕飾り用の机
  • ●焼香道具一式

これがミニマムのセットです。さらに追加料金を支払うことで、

  • ●遺影写真
  • ●自宅用飾り壇 木製、または紙製。
  • ●仏具一式
  • ●仏花
  • ●お位牌 白木のもの。

が追加で入ります。こちらの業者では、18万円のコースで飾り壇・仏具一式・仏花、20万円のコースでさらに遺影写真と白木の位牌がつきます。
さて、ご覧いただいていかがでしょうか。お気づきかもしれませんが、これらのリストにないものでもっとも目立つのが「会場」にかかわるもの。当然ですが、お通夜や告別式の会場の費用、司会進行などにかかわる費用は計上されません。この火葬式に告別式をプラスすると28万円、お通夜を含めると40万円、というのがこの業者の相場です。

f2f5514824048dc52f0f46cb35517110_sさて、皆さんのお近くの葬儀業者や互助会と比べてみるといかがでしょうか? 実は、地方だとこの相場観ならば一般的なお葬式ができるところも少なくないのです。それでもわずらわしさを避けるために火葬式を選ぶ、という考え方もあります。しかし費用面だけを考えるのであれば、お近くの葬儀店や互助会としっかりお話をしておくのがよいでしょう。特に互助会の場合は、毎月一定額を積み立てることで、葬儀費用を「先払い」することができます。もちろん利子などはつかないのですが、いざというときに大きな額の出費をするのは難しい、ということは多々あります。特に忘れがちなのが、亡くなった方の銀行口座からお金を引き出すのは難しいということ。金融機関は口座を凍結してしまいますが、これを解除するためには相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明、亡くなった方の一生分の戸籍謄本などの書類が必要。葬儀費用を故人の口座から引き出すのは困難です。こういう時のために、互助会に事前に積み立てたり、安価で済む火葬式を行う、という選択肢もあるでしょう。

大きな額のお金が動くお葬式ですが、時期が時期だけにトラブルなく済ませたいものです。