思い出の詰まったぬいぐるみ、どう供養するか

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34fcde8f29eb464f46efc9965dfbc90e_s年末年始や長期休暇に、実家の片づけをするという方は多いのではないでしょうか。そんなときに、昔の思い出を呼び起こしてくれるのがぬいぐるみや人形です。「あっ、これ子供のころ本当に大好きだった!いつもこの子がいないと寝られなかったんだよね」「おばあちゃんが買ってくれたこの人形、まだとってあったんだ」……。思い出話は尽きません。

しかし、残念ながら尽きてしまうものがあります。そう、家の収納。蔵があるような名家旧家ならともかく、一般のご家庭では何世代にもわたって子供のころからの荷物を収納しておけるようなスペースはとてもありません。

とはいえ、大事にしてきた人形を燃えるゴミの日に出してしまう、というのも人情として難しいもの。特に日本には「人形やぬいぐるみなど身近に長く置いたものには魂が宿る」という文化もありますから、余計に扱いには気をつかいます。使わないけれど気にかかるもの、というのは、実質的にはそのものを粗末に扱っている

8cf5ae2e5f5c7c37832fef6e7d1ddf0d_sそこで選択肢に上がってくるのが、「人形供養」です。寺社では一般のご法事以外にさまざまな「供養」を行う場合があります。「針供養」「筆供養」など身の回りで使うものの「日頃の苦労をねぎらう」という意味合いでイベント的に供養の会を持つわけですが、この場合もそれぞれの道具が人であるかのようにていねいにお勤めをします。
針であれば「普段よりも柔らかいものを刺すように」とお豆腐に刺します。針供養は2月8日または12月8日に行われます。筆供養も全国で行われますが、「学問の神様」菅原道真を祭った天満宮(天神社)で行われることが多いですね。

人形供養はこれらの道具の供養とはちょっと異なります。千葉県の妙泉寺(千葉千手観音)では、供養を依頼された人形はねんごろに供養したうえで、専用の火葬施設でお炊き上げをします。お布施(供養料、奉納金など、別の呼び方をする場合もあります)はお寺によってさまざまで、「ひと箱5000円」などある程度の量をまとめてお願いすることができる場合がほとんどです。千葉県の長福寿寺では、お願いする人形のサイズによって供養料が変わり、特に念入りに供養をお願いしたい場合は護摩供養をしていただけます。「当時の住職が持ち込まれた人形を三カ月もの間丁寧に供養すると、人形がにっこり微笑んだ」という伝説がある長福寿寺の人形供養には400年の歴史があり、全国から供養の依頼がひっきりなしに来るとのこと。

全国津々浦々のお寺や神社で人形供養が行われていますから、こちら(http://www.ningyoukuyou.com/)のサイトなどを参考にご近所でお願いできるところを探してみてもよいでしょう。

思い出の詰まったぬいぐるみ、どう供養するか

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34fcde8f29eb464f46efc9965dfbc90e_s年末年始や長期休暇に、実家の片づけをするという方は多いのではないでしょうか。そんなときに、昔の思い出を呼び起こしてくれるのがぬいぐるみや人形です。「あっ、これ子供のころ本当に大好きだった!いつもこの子がいないと寝られなかったんだよね」「おばあちゃんが買ってくれたこの人形、まだとってあったんだ」……。思い出話は尽きません。

しかし、残念ながら尽きてしまうものがあります。そう、家の収納。蔵があるような名家旧家ならともかく、一般のご家庭では何世代にもわたって子供のころからの荷物を収納しておけるようなスペースはとてもありません。

とはいえ、大事にしてきた人形を燃えるゴミの日に出してしまう、というのも人情として難しいもの。特に日本には「人形やぬいぐるみなど身近に長く置いたものには魂が宿る」という文化もありますから、余計に扱いには気をつかいます。使わないけれど気にかかるもの、というのは、実質的にはそのものを粗末に扱っている

8cf5ae2e5f5c7c37832fef6e7d1ddf0d_sそこで選択肢に上がってくるのが、「人形供養」です。寺社では一般のご法事以外にさまざまな「供養」を行う場合があります。「針供養」「筆供養」など身の回りで使うものの「日頃の苦労をねぎらう」という意味合いでイベント的に供養の会を持つわけですが、この場合もそれぞれの道具が人であるかのようにていねいにお勤めをします。
針であれば「普段よりも柔らかいものを刺すように」とお豆腐に刺します。針供養は2月8日または12月8日に行われます。筆供養も全国で行われますが、「学問の神様」菅原道真を祭った天満宮(天神社)で行われることが多いですね。

人形供養はこれらの道具の供養とはちょっと異なります。千葉県の妙泉寺(千葉千手観音)では、供養を依頼された人形はねんごろに供養したうえで、専用の火葬施設でお炊き上げをします。お布施(供養料、奉納金など、別の呼び方をする場合もあります)はお寺によってさまざまで、「ひと箱5000円」などある程度の量をまとめてお願いすることができる場合がほとんどです。千葉県の長福寿寺では、お願いする人形のサイズによって供養料が変わり、特に念入りに供養をお願いしたい場合は護摩供養をしていただけます。「当時の住職が持ち込まれた人形を三カ月もの間丁寧に供養すると、人形がにっこり微笑んだ」という伝説がある長福寿寺の人形供養には400年の歴史があり、全国から供養の依頼がひっきりなしに来るとのこと。

全国津々浦々のお寺や神社で人形供養が行われていますから、こちら(http://www.ningyoukuyou.com/)のサイトなどを参考にご近所でお願いできるところを探してみてもよいでしょう。