仏花〜春のお彼岸編

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68d4304c54b36b89fcf100a75751513a_s春と秋には、お彼岸があります。お盆と並ぶ、お墓参りのハイシーズンですね。春分の日と秋分の日は、一日の長さが同じになる日。つまりこの世(此岸)とあの世(彼岸)の距離が近くなる日だ、ということです。距離が近ければ近いほど、ご供養によい。ということで、この日がお参りに適しているということになったようです。

今回は春のお彼岸でオススメの供花についてお話しましょう。供花というとどうしても菊の花、というイメージがありますが、それに拘る必要はありません。菊にこだわるような言い伝えもないようです。菊を仏花として用いるのは、花持ちがよく、花粉や花びらでお墓を汚すことがないからだといわれています。

菊にも、輪菊、スプレー菊、小菊、ピンポン菊などさまざまな品種があります。発祥から考えると、日本で改良された和菊、西洋で改良された洋菊があります。

春によい時期を迎える花といえば、ストックがあります。香りがよく、濃い紫から淡い黄色までさまざまな色合いがあります。花が多くつき、縦に伸びる姿が美しい花です。3月に多く出回りますので、生花店に足を運んでみてください。

キンセンカも、春の花として知られます。南ヨーロッパ原産種で、花がつくと一ヶ月は落ちない丈夫な花です。漢字では「金盞花」と書きますが、「盞」とは盃の旧字です。つまり金のさかずきのような花だということです。切り傷ややけどに効く薬草としても古くから珍重されています。

スターチス

スターチス

スターチスは一年中出まわるお花です。仏花としてよく用いられます。もともとは地中海からトルコ近辺が原産とされていますが、現在は世界中で栽培されています。日本には昭和初期に移入されました。白、青紫、黄色など色合いは豊富ですが、仏花には青紫が向くでしょうか。「シーラベンダー」という別名もあります。

季節ならではのお花としては、カーネーションや菜の花もよく選ばれます。故人がお母様やお祖母様など女性である場合は、「母に捧げる花」としてカーネーションはよいでしょう。菜の花の鮮やかな黄色は春らしさを存分に味わうことができますが、花粉が散る花でもあるのでお墓のお掃除には気を配ってください。

そしてもちろん、春といえば桜です。桜は枝物として、植えられているソメイヨシノが咲き誇るよりも早い時期から生花店に並びます。売られている桜の品種は、啓翁桜、東海桜など早咲きの品種です。おおよそ8〜10本で3000円程度でしょうか、生花のボリュームと比べるとちょっとお値段が張りますが、やはりこの季節ならではの良さがありますね。

供花には特段決まりはありませんが、香りの強すぎるお花、棘や毒のあるお花は避けたほうがよいといわれています。ご参考になさってください。

仏花〜春のお彼岸編

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68d4304c54b36b89fcf100a75751513a_s春と秋には、お彼岸があります。お盆と並ぶ、お墓参りのハイシーズンですね。春分の日と秋分の日は、一日の長さが同じになる日。つまりこの世(此岸)とあの世(彼岸)の距離が近くなる日だ、ということです。距離が近ければ近いほど、ご供養によい。ということで、この日がお参りに適しているということになったようです。

今回は春のお彼岸でオススメの供花についてお話しましょう。供花というとどうしても菊の花、というイメージがありますが、それに拘る必要はありません。菊にこだわるような言い伝えもないようです。菊を仏花として用いるのは、花持ちがよく、花粉や花びらでお墓を汚すことがないからだといわれています。

菊にも、輪菊、スプレー菊、小菊、ピンポン菊などさまざまな品種があります。発祥から考えると、日本で改良された和菊、西洋で改良された洋菊があります。

春によい時期を迎える花といえば、ストックがあります。香りがよく、濃い紫から淡い黄色までさまざまな色合いがあります。花が多くつき、縦に伸びる姿が美しい花です。3月に多く出回りますので、生花店に足を運んでみてください。

キンセンカも、春の花として知られます。南ヨーロッパ原産種で、花がつくと一ヶ月は落ちない丈夫な花です。漢字では「金盞花」と書きますが、「盞」とは盃の旧字です。つまり金のさかずきのような花だということです。切り傷ややけどに効く薬草としても古くから珍重されています。

スターチス

スターチス

スターチスは一年中出まわるお花です。仏花としてよく用いられます。もともとは地中海からトルコ近辺が原産とされていますが、現在は世界中で栽培されています。日本には昭和初期に移入されました。白、青紫、黄色など色合いは豊富ですが、仏花には青紫が向くでしょうか。「シーラベンダー」という別名もあります。

季節ならではのお花としては、カーネーションや菜の花もよく選ばれます。故人がお母様やお祖母様など女性である場合は、「母に捧げる花」としてカーネーションはよいでしょう。菜の花の鮮やかな黄色は春らしさを存分に味わうことができますが、花粉が散る花でもあるのでお墓のお掃除には気を配ってください。

そしてもちろん、春といえば桜です。桜は枝物として、植えられているソメイヨシノが咲き誇るよりも早い時期から生花店に並びます。売られている桜の品種は、啓翁桜、東海桜など早咲きの品種です。おおよそ8〜10本で3000円程度でしょうか、生花のボリュームと比べるとちょっとお値段が張りますが、やはりこの季節ならではの良さがありますね。

供花には特段決まりはありませんが、香りの強すぎるお花、棘や毒のあるお花は避けたほうがよいといわれています。ご参考になさってください。