一周忌など、回忌法要のお供え物とは

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「お供え物」とは、その名の通り仏様にお供えするもののことです。意味を広く取れば、お花もお線香もお供え物。故人の冥福を祈り、供養をするためのものはすべてお供え物。中でも、回忌法要の祭壇に上げるのに適当なお供物とは、どういうものでしょうか。

d82f45f003d57f5c3fd214edc9b491b2_sやはり何よりも、故人が好きだったものでしょう。お酒やタバコなどの嗜好品は、故人が好きだった銘柄のものをあつらえることができれば、遺族と参列者の間で故人の思い出話に花が咲くことでしょう。お酒もタバコも、嫌いな方からすれば眉をひそめるようなものなのは間違いないのですが、故人を思い出すよすがとしてはとても大きなものです。味や香りなど、五感に関わるものは普段は忘れている記憶の引き出しを開けてくれることもあります。お酒やタバコを楽しめる方は、ぜひ楽しんで(もちろん、お酒やタバコが苦手な方には十二分に配慮をした上で、です)故人を偲んでください。品物に付けるのしは、一周忌以降はは双銀の結びきりの水引を使います。表書きは「御供」または「粗供養」とします。

とはいえ、お酒やタバコばかりが祭壇に山積みになってしまっても困ります。ということで、お金を包みたい……ということもあるでしょう。そこまで親しくない間柄であれば、なおさらです。この場合の相場としては、五千円から一万円が適当だとされています。表書きは「御香料」「御佛前」「御供物料」などとして、水引は黒白か銀の結び切り。墨は薄墨ではなく、濃い墨を使いましょう。薄墨は、「急なことだったので墨を十分に磨れなかった」という意図をあらわします。お通夜やお葬式のときに使うものです。

c595c0ca425313721968d3caec6b3564_s他に品物をお供えしたい場合となると、やはりいわゆる「消え物」、つまり飲食物がよいですね。洋菓子であればクッキーやカステラ、パウンドケーキなどの焼き菓子。和菓子であれば羊羹など、いずれも日持ちがするものがベターです。ご高齢の方が多いご家庭での法事に持って行く場合は、あまり固くないものや細かく砕けて歯に負担をかけないものなど、気遣いをすることも大切です。今ではあまり見かけませんが、かつては缶詰もお供物として喜ばれました。高価なカニ缶を、法事があった親戚からもらってきて……という思い出をお持ちの方もおられると思います。他にも海苔や乾物など、賞味期限が長いものが重宝されます。飲み物の場合も、ビールやジュースなどもよいですが、煎茶や番茶の葉など、応用が効くものも喜ばれるところです。

避けたほうがよいのが、殺生につながる生の肉や魚。そしてにんにくやネギなど香りの強いものをつかっている食品です。これは禅宗のお寺の門前に書かれている「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにはいるをゆるさず)」で禁じられている、心を乱すものだから、ということですね。

一周忌など、回忌法要のお供え物とは

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「お供え物」とは、その名の通り仏様にお供えするもののことです。意味を広く取れば、お花もお線香もお供え物。故人の冥福を祈り、供養をするためのものはすべてお供え物。中でも、回忌法要の祭壇に上げるのに適当なお供物とは、どういうものでしょうか。

d82f45f003d57f5c3fd214edc9b491b2_sやはり何よりも、故人が好きだったものでしょう。お酒やタバコなどの嗜好品は、故人が好きだった銘柄のものをあつらえることができれば、遺族と参列者の間で故人の思い出話に花が咲くことでしょう。お酒もタバコも、嫌いな方からすれば眉をひそめるようなものなのは間違いないのですが、故人を思い出すよすがとしてはとても大きなものです。味や香りなど、五感に関わるものは普段は忘れている記憶の引き出しを開けてくれることもあります。お酒やタバコを楽しめる方は、ぜひ楽しんで(もちろん、お酒やタバコが苦手な方には十二分に配慮をした上で、です)故人を偲んでください。品物に付けるのしは、一周忌以降はは双銀の結びきりの水引を使います。表書きは「御供」または「粗供養」とします。

とはいえ、お酒やタバコばかりが祭壇に山積みになってしまっても困ります。ということで、お金を包みたい……ということもあるでしょう。そこまで親しくない間柄であれば、なおさらです。この場合の相場としては、五千円から一万円が適当だとされています。表書きは「御香料」「御佛前」「御供物料」などとして、水引は黒白か銀の結び切り。墨は薄墨ではなく、濃い墨を使いましょう。薄墨は、「急なことだったので墨を十分に磨れなかった」という意図をあらわします。お通夜やお葬式のときに使うものです。

c595c0ca425313721968d3caec6b3564_s他に品物をお供えしたい場合となると、やはりいわゆる「消え物」、つまり飲食物がよいですね。洋菓子であればクッキーやカステラ、パウンドケーキなどの焼き菓子。和菓子であれば羊羹など、いずれも日持ちがするものがベターです。ご高齢の方が多いご家庭での法事に持って行く場合は、あまり固くないものや細かく砕けて歯に負担をかけないものなど、気遣いをすることも大切です。今ではあまり見かけませんが、かつては缶詰もお供物として喜ばれました。高価なカニ缶を、法事があった親戚からもらってきて……という思い出をお持ちの方もおられると思います。他にも海苔や乾物など、賞味期限が長いものが重宝されます。飲み物の場合も、ビールやジュースなどもよいですが、煎茶や番茶の葉など、応用が効くものも喜ばれるところです。

避けたほうがよいのが、殺生につながる生の肉や魚。そしてにんにくやネギなど香りの強いものをつかっている食品です。これは禅宗のお寺の門前に書かれている「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにはいるをゆるさず)」で禁じられている、心を乱すものだから、ということですね。