ぬいぐるみや人形を供養する

投稿日:

神社皆さんは「九十九神(つくもがみ)」をご存じでしょうか?「付喪神」とも書きます。古くから長い年月をかけた道具やモノには魂や精霊が宿るとされており、それを「付喪神」と呼んでいるわけですが、「もったいないオバケ」はまさに「付喪神」の現代版。モノに外から何かが宿るのではなく、モノそのもの(内側から)に何かが生じるという考え方です。

そもそも日本の神道には、自然に在るもの全て(生物や無機物問わず)に神が宿っているという”アニミズム”の考えがあり、これを八百万(やおよろず)の神としているわけですが、そういった精神土壌を持つ国民性が「付喪神」のような存在を作り出すに至ったのでしょう。

よく「付喪神」は人間にいたずらをすると言われ、そういったお噺も古来から伝わり現代でも残っています。しかしモノを大切にする心を説いている神さまであるため「粗末に扱われた、捨てられた恨み」によって人間を祟ったりして害をなすという形で伝わっていることが多いようです「長い年月をかけた道具やモノ」=長きに亘って使われるということは、とても大切にされるということ。そして使い手の持つ感謝や精進の心(もったいない精神)が、道具やモノを神さまという存在へと昇華させたのでしょう。この「物を粗末にすると悪いことが起きる」という教えをもって、畏怖の念を植え付けることに成功してきたわけです。

人形やぬいぐるみに宿る何か

ぬいぐるみよく「人形が何度捨てても戻ってくる」という話がありますね。 怪談話などの怖い話で扱われることが多いのですが、これも付喪神の精神性を引き継いでいるお話です。幼い頃から肌身離さず大切にし、いつも一緒だった人形やぬいぐるみをゴミ収集にポイっと捨てるのはあまりに偲びないではありませんか。神さまをポイ捨てするのは心が痛みますし、やはり自分が長年大切にしてきて心や想いがこもっているわけですから、そういったモノをポイ捨てにはできません。このような心や想いも含めて供養するため、神社やお寺では『人形供養』を行なっているのです。

人形供養について

人形供養供養代に関しては寺社によりまちまちで、無料のところやお気持ちでというところ、そしてサイズや供養数によって数千円から数万円までと幅広く設けているところがあります。特に「雛人形」や「五月人形」などセットのタイプは供養代も大きくなりますし、突然直接持ち込んでも受け付けてくれないところがほとんどですので、事前に必ず寺社へ問い合わせて確認するようにしましょう。

また郵送や宅配で供養を受け付けている寺社もあります。この場合ある程度の数が集まってから公開供養という形を取るところもありますので、すぐに供養してもらえるかどうかはタイミング次第というところがあります。

 

この道具やモノに対して心を寄り添わせ神格化する形は神道に基づいた日本独特の感性ですが、最近ではAIBOのようなロボットも寺社へ持ち込み供養してもらっている方がいらっしゃいます。今はまだ必要ありませんが供養の際、ロボットの保持データを完全消去するような手続きが必要になる時代がやってくるかもしれませんね。

ぬいぐるみや人形を供養する

投稿日:

神社皆さんは「九十九神(つくもがみ)」をご存じでしょうか?「付喪神」とも書きます。古くから長い年月をかけた道具やモノには魂や精霊が宿るとされており、それを「付喪神」と呼んでいるわけですが、「もったいないオバケ」はまさに「付喪神」の現代版。モノに外から何かが宿るのではなく、モノそのもの(内側から)に何かが生じるという考え方です。

そもそも日本の神道には、自然に在るもの全て(生物や無機物問わず)に神が宿っているという”アニミズム”の考えがあり、これを八百万(やおよろず)の神としているわけですが、そういった精神土壌を持つ国民性が「付喪神」のような存在を作り出すに至ったのでしょう。

よく「付喪神」は人間にいたずらをすると言われ、そういったお噺も古来から伝わり現代でも残っています。しかしモノを大切にする心を説いている神さまであるため「粗末に扱われた、捨てられた恨み」によって人間を祟ったりして害をなすという形で伝わっていることが多いようです「長い年月をかけた道具やモノ」=長きに亘って使われるということは、とても大切にされるということ。そして使い手の持つ感謝や精進の心(もったいない精神)が、道具やモノを神さまという存在へと昇華させたのでしょう。この「物を粗末にすると悪いことが起きる」という教えをもって、畏怖の念を植え付けることに成功してきたわけです。

人形やぬいぐるみに宿る何か

ぬいぐるみよく「人形が何度捨てても戻ってくる」という話がありますね。 怪談話などの怖い話で扱われることが多いのですが、これも付喪神の精神性を引き継いでいるお話です。幼い頃から肌身離さず大切にし、いつも一緒だった人形やぬいぐるみをゴミ収集にポイっと捨てるのはあまりに偲びないではありませんか。神さまをポイ捨てするのは心が痛みますし、やはり自分が長年大切にしてきて心や想いがこもっているわけですから、そういったモノをポイ捨てにはできません。このような心や想いも含めて供養するため、神社やお寺では『人形供養』を行なっているのです。

人形供養について

人形供養供養代に関しては寺社によりまちまちで、無料のところやお気持ちでというところ、そしてサイズや供養数によって数千円から数万円までと幅広く設けているところがあります。特に「雛人形」や「五月人形」などセットのタイプは供養代も大きくなりますし、突然直接持ち込んでも受け付けてくれないところがほとんどですので、事前に必ず寺社へ問い合わせて確認するようにしましょう。

また郵送や宅配で供養を受け付けている寺社もあります。この場合ある程度の数が集まってから公開供養という形を取るところもありますので、すぐに供養してもらえるかどうかはタイミング次第というところがあります。

 

この道具やモノに対して心を寄り添わせ神格化する形は神道に基づいた日本独特の感性ですが、最近ではAIBOのようなロボットも寺社へ持ち込み供養してもらっている方がいらっしゃいます。今はまだ必要ありませんが供養の際、ロボットの保持データを完全消去するような手続きが必要になる時代がやってくるかもしれませんね。