墓石は天然の素材なので、いずれは劣化するもの。しかし日々のケア次第でいくらでも長持ちします。建てたばかりの状態をできるだけ長く保たせてあげたい。そしてご先祖様にもいつまでもきれいなお墓で気持ちよくいてほしいものです。そこで今回は、墓石のケアと、補修についてご案内いたします。

墓石の劣化をチェックしてみましょう

墓石を長持ちさせるためには日々のケアとチェックが大切。きれいに見えても気づかないところで劣化している可能性はあります。また、地震などの天災でダメージを受けていることもあります。

□墓石の欠け

「お墓を掃除していたら欠けている箇所を見つけた」墓石の悩みでとても多いのが、この墓石の欠けです。小さい欠けなら目立ちはしませんが、石には細かい穴が無数にあいているため、欠けた箇所から雨水が侵食して、劣化の原因にもなりかねません。市販のパテで補修する方法、研磨して補修する方法などがありますが、劣化が進んでしまう前に、まずは石材店に相談してみるのがいいでしょう。

□墓石のひび割れ

欠けならまだ軽度の補修範囲となりますが、ひび割れになってしまうと石材店での補修が必須となります。金額は比較的高くなってしまう場合がありますが、先祖代々引き継いでいく大事なお墓なので、簡単には建て替えることができないことを考えるとすぐに補修をお願いするのが良いでしょう。

□墓石のずれ

近年多いのが墓石のずれです。震災以降、地震が活発化したことにより、墓石がずれるということが頻発するようになりました。土台との結合は目地といって接着剤の役割を果たすもので付けられているのですが、経験劣化や地震によってずれが起こるのは珍しいことではありません。ご自身で修正することはできませんので、こちらも劣化の原因や、事故になる前に、石材店に連絡して直してもらいましょう。

□花立の交換

いつもお水を満たした花立ては比較的劣化が早い部分です。水漏れをするまで劣化することは珍しいですが、土台が取れやすくなったり、腐食してきている場合は交換が必要です。市販の花立をご自身で交換することも可能ですが、ねじ込み式の土台を交換する場合は石材店にご依頼ください。香炉に関しても劣化している場合は早めに交換の相談をお願いします。

□表面的な劣化

表面がザラザラしてきた場合は研磨をすることで元のような光沢が戻ることがあります。磨き直しは、墓石が立ったままの状態での研磨、工場に移動しての研磨があります。素材により仕上がりが変わってくる場合もあります。

□外柵の劣化

外柵も墓石同様に劣化していきます。墓石のように頻繁に掃除をするなどのケアを忘れてしまいがちですが、外柵がぼろぼろだとせっかくの墓石が引き立ちません。ご先祖様に気持ちよく過ごしてもらうためにも、外柵も墓石同様のケアをお忘れなく。

墓石の立て直しは費用も工程も大掛かりになってきます。できるだけ長くきれいな状態を保ってもらうためにも、お墓参りの際には細かなところまでチェックを忘れないようにしてくださいね。